Outlookなどで受信した時に「が次の人の代理で送信しました」と出る場合の対処方法

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メールを送信する時に差出人を元々のGmailのメールアドレスではなく別のメールアドレスに設定した場合、送信されたメールに「が次の人の代理で送信しました」のような表示がされる場合があります。ここではそのような表示が出る理由と対処方法について解説します。

1.送信元を変更したメールが相手側にどのように表示されるのか
2.「次の人の代理で送信しました」と表示される原因
3.Gmail以外のSMTPサーバを使うように設定
4.SMTPサーバ変更後の動作確認

※ メールの送信元を別のメールアドレスに変更する方法については「メール送信時に別のアドレスをFromに設定」を参照して下さい。

実際にどのように表示されるのかを見てみます。まずはメールの送信元を元々のGmailのメールアドレスでメールを送信した場合です。

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送信されたメールをOutlookで受信し表示してみます。差出人に特に変わった表示はされていません。

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今度はメールの送信元を別のメールアドレスに変更してメールを送信してみます。

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送信されたメールをOutlookで受信し表示してみます。今度は受信したメールの差出人のところに「(元々のGmailメールアドレス) が次の人の代理で送信しました: 太郎 <(送信元に設定したメールアドレス)>」と表示がされています。

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このように送信元メールアドレスを変更してメールを送信した時、一部のメールクライアントでメールを受信すると元々のGmailのメールアドレスが送信先に分かってしまいます。これでは送信元を変更した意味があまりありません。

原因は送信元に別のメールアドレスを指定してメールを送信するとメールのヘッダーに「Sender」が設定されてしまうためです。送信元を変更していないメールのヘッダーは次のようになっています。

X-Apparently-To: techouya@yahoo.co.jp via ----
Received: ----
Date: ----
Message-ID: ----
Subject: ----
From: ---- <honyanomise@gmail.com>
To: techouya@yahoo.co.jp

それに対して送信元を変更したメールのヘッダーは次のように「Sender」及び「X-Google-Sender-Auth」が追加されています。

X-Apparently-To: techouya@yahoo.co.jp via ----
Sender: honyanomise@gmail.com
Received: ----
Date: ----
X-Google-Sender-Auth: ----
Message-ID: ----
Subject: ----
From: ---- <honyanomise@yahoo.co.jp>
To: techouya@yahoo.co.jp

ヘッダーを見ると色々なところに痕跡が残っているのでGmailを使っているんだなというのは分かってしまいますが、Gmailを使っていることが分かること自体は問題はないはずです。ただGmailのメールアドレスまで分かってしまうのは困りますし、受信したメールの差出人のところに表示されてしまうのはあまり望ましいとは言えません。

それでは対処方法についてご説明します。

Gmailで差出人を変更した場合、相手に届くメールで元々のGmailのメールアドレスを表示させないようにするには、送信元のメールアドレスを変更する時はGmail以外のSMTPサーバを使うように設定することで回避できます。

送信元メールアドレスとして使用するメールアドレスを登録する時に次のような画面が表示されていました。

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ここで「Gmail経由で送信する」を選択しているとGmailのSMTPサーバを使ってメールが送信されます。Gmail以外のSMTPサーバを使用する場合は下の選択肢をチェックし使用するSMTPサーバに関する情報をセットします。

では設定を変更してみます。既に登録済のメールアドレスも後から設定を変更することが可能です。メールの設定画面を表示し「アカウント」タブを表示して下さい。

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「名前」のところに元々のGmailのメールアドレスと後から追加されたメールアドレスが表示されています。設定を変更したいメールアドレスの右側に表示されている「情報を編集」をクリックして下さい。

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最初の画面は関係ないので「次のステップ」ボタンをクリックして下さい。

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次に表示された画面でSMTPサーバに関する設定を行います。現在は上の「Gmail経由で送信する」にチェックが入っていますので、下をクリックして下さい。

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すると使用するSMTPサーバに関する設定画面が表示されます。

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SMTPサーバ名やユーザー名、パスワード、ポート番号などを入力して下さい。追加されたメールアドレスのドメイン名から自動的に値が設定されることもありますが常に正しいわけではありません。使用するSMTPサーバ名やポート番号などを確認し、正確な値を設定して下さい。

※ なおSMTPサーバというのは通常許可されたユーザーしか使用できません。どこかに表示されていたSMTPサーバに関する情報を入力しても使用できるわけではありません。

今回は追加したメールアドレスがYahoo!メールのものでしたので、Yahoo!メールで用意されているSMTPサーバに関する情報を入力します。Yahoo!メールに関する情報は下記に表示されています。

設定が終わりましたら「変更を保存」ボタンを押して下さい。これで設定変更は完了です。

設定変更を行うとメールの設定画面を表示し「アカウント」タブのところに変更した内容が表示されます。

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それでは改めて送信元のメールアドレスを変更してメールを送信してみます。

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送信されたメールをOutlookで受信し表示してみます。差出人を変更してメールを送信していますが、今度は受信したメールの差出人のところにはGmailが代理で送信したといった表示はされていません。

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ヘッダーを確認してみると以前は付いていた「Sender」が無くなっています。代わりに「X-Apparently-From」というものが新しく付いていますが設定されているメールアドレスは送信元として設定したメールアドレスです。

X-Apparently-To: techouya@yahoo.co.jp via ----
X-Apparently-From: <honyanomise@yahoo.co.jp>
Received: ----
Date: ----
Message-ID: ----
Subject: ----
From: ---- <honyanomise@yahoo.co.jp>
To: techouya@yahoo.co.jp

以上のようにGmailを使ってメールを送信する時に、送信元をメールアドレスを変更した場合でもSMTPサーバをGmail以外のサーバに設定することでGmailが代理で送信したという表示をさせないことが可能です。

( Written by Tatsuo Ikura )